プロジェクトでのユーザー定義プロパティと同様に、部品管理でも構成可能なユーザー定義プロパティが使用可能になりました。新機能のコンテキストでは、ユーザー定義プロパティの構成が拡張されています。これは、プロジェクトでのユーザー定義プロパティだけでなく、部品管理のユーザー定義プロパティにも適用されます。
部品管理のユーザー定義プロパティ
部品にユーザー定義プロパティを作成して構成するには、部品管理でメニュー アイテムの [その他] > [プロパティの構成] を選択します。
利点:
部品管理のユーザー定義プロパティはプロジェクトのユーザー定義プロパティと同じ動作をします。これにより、EPLAN プラットフォーム内での追加情報の入力と表示が一貫したものとなります。
部品管理での構成時に、ユーザー定義プロパティではフリー プロパティよりも多くの設定オプションを使用できます。このため、構成可能な表示名を使用することでこれらのプロパティをより簡単に識別できるようになります。さらに、ユーザー定義プロパティの翻訳はフリー プロパティよりも簡単に制御できます。
注記:
部品管理で追加情報を入力および表示する際には、ユーザー定義プロパティを使用してください。フリー プロパティは、互換性のためだけに存在します。
部品管理の構成ダイアログはプロジェクトのユーザー定義プロパティのダイアログに相当します。プロジェクトでの構成とは異なり、部品管理で作成されたユーザー定義プロパティは "部品" タイプのオブジェクトにのみ割り当てることができます。
部品の新しいユーザー定義プロパティは部品データベースに保存され、新しい [ユーザー定義プロパティ] タブを使用して部品に割り当てることができます。
そこで ([新規]) を使用して個々のユーザー定義プロパティを自由に選択したり、[スキームの割り当て] を使用して、定義済みのユーザー定義プロパティのセットを部品に割り当てたりすることができます。プロパティがすでに割り当てられている場合、スキームからのユーザー定義プロパティが追加されます。プロパティがすでに選択されてスキームで使用可能な場合、割り当て時にその値は変更されません。
ユーザー定義プロパティを使用して、部品で次のような処理を行えます。
- 部品管理でフィルターする際、ユーザー定義プロパティの識別名と値をフルテキスト フィルターの検索用語やフィルター条件として使用できます。
- あとから部品やデバイスを選択する際、ユーザー定義プロパティは値とともに各メイン機能に転送されます。
- 部品管理で各種部品に割り当てられているユーザー定義プロパティは部品同期中に考慮され、部品データのエクスポートおよびインポートによって他のユーザーと交換できます。
構成ダイアログの機能強化
プロジェクト内のユーザー定義プロパティを構成するためのメニュー アイテムが [オプション] メニューから別のメニューに移動しました。構成ダイアログを開くには、メニュー アイテムの [プロジェクト データ] > [プロパティの構成] を選択します。
以降のセクションでは、両方の構成に関連する [プロパティの構成] ダイアログのその他の機能強化について説明します。
新規フィルターと新規リスト ビュー
このダイアログの左側のリスト ビューに、既存のユーザー定義プロパティも表示されるようになりました。
ユーザー定義プロパティの数を絞り込むには、ツリー ビューとリスト ビューの上にある [フィルター] フィールドを使用できます。このとき、プロパティは識別名と表示名の両方で検索されます。
ユーザー定義プロパティの説明
表示名の下の新しい [説明] フィールドに説明テキストを入力できます。これはプロパティ選択ダイアログでこのプロパティに表示されます。多言語入力が可能です。
オブジェクトへの割り当ての名前変更
ユーザー定義プロパティの使用数との混同を避けるため、これまでは [使用数] であったドロップダウン リストの名前が [割り当て] に変わり、ダイアログの右側の先頭に移動しました。
このドロップダウン リストでは、そのプロパティを使用可能にするオブジェクトを指定します。
部品管理での構成時には、割り当てとして新しい "部品" エントリのみを使用できます。そのような新規部品プロパティについては、新しいチェック ボックス [部品参照についても認証] を使用して、新規ユーザー定義プロパティを部品参照プロパティとしても使用可能にするかどうかをさらに指定できます。
自動翻訳でのフィールド タイプと考慮事項
これまでは、ユーザー定義プロパティは必ず多言語フィールドとして作成されました。新しいドロップダウン リスト [フィールド タイプ] を使用して、そのユーザー定義プロパティに使用可能な文字と書式を指定します。"ブール" (真 / 偽)、"10 進数"、"多言語テキスト" などのフィールド タイプが表示されます。
注記:
単位を持つ値をユーザー定義プロパティに入力する場合、"単位付きの値" フィールド タイプを選択します。次のケースを除いて、このフィールド タイプは "単一言語テキスト" と同様の動作になります。
- フィルター処理中に、ユーザー定義プロパティのフィルター条件に単位を持つ値が指定されると ("10 kV" など)、この値が指定されたプロパティが異なる単位で検索結果に表示されます ("1000 V" など)。
- 小数桁のある値の場合、グラフィカル エディターでのプロパティの表示の際、入力された小数点記号ではなくオペレーティング システムに設定された小数点記号 (("," または ".")) が使用されます。
どのユーザー定義プロパティを翻訳するかは構成ダイアログで指定します。多言語のユーザー定義プロパティでは、新しい [プロパティ値の翻訳] チェック ボックスを使用できます。プロジェクトの自動翻訳や部品管理での自動翻訳時にユーザー定義プロパティの値を考慮する場合、このチェック ボックスをオンにします。
利点:
フィールド タイプとチェック ボックス [プロパティ値の翻訳] を使用することで、どのユーザー定義プロパティが翻訳に関連するかを明確に定義できます。翻訳時に必要な作業が減り、プロジェクトまたは部品管理の自動翻訳の速度が上がります。プロジェクトに関係なくプロパティ値の翻訳可否を設定可能になりました。これによって、この設定はユーザー定義プロパティがデータ交換された場合にも残ります。
部品管理でユーザー定義プロパティのその他の翻訳に関連する名前、説明、値を考慮するため、部品管理の翻訳設定で次の新しいチェック ボックスを使用できます。
- ユーザー定義プロパティ: 表示名
- ユーザー定義プロパティ: 説明
- ユーザー定義プロパティ: 既定値の選択リスト
(このダイアログへのメニュー パス: [オプション] > [設定] > [ユーザー] > [翻訳] > [部品管理])
ユーザー定義プロパティの削除と使用数の確認
構成ダイアログの新しいボタン [その他] の下に、ユーザー定義プロパティの除去と確認に使用可能な 3 つのメニュー アイテムがあります。
設定 [今後は使用しない] がオンになっているプロパティは、メニュー アイテムの [今後は使用されないプロパティを除去] を使用して削除できます。プロジェクト内のマスター データでまだ使用されているユーザー定義プロパティではこの操作は行えません。これはシステム メッセージに記録されます。
ユーザー定義プロパティを削除する前に、それらのプロパティが使用されているかどうかを確認できます。[その他] ボタンの下の [使用数を確認] メニュー アイテムを選択します。リスト ビューの [使用数] 列に現在の使用数が表示されます。使用されていないプロパティのエントリは "0" になります。
プロジェクトでのユーザー定義プロパティの構成中に、ツリー ビューとリスト ビューのポップアップ メニューで [検索結果リストに挿入] メニュー アイテムを使用できます。検出されたオブジェクトが検索結果のリストに追加されます。これにより、グラフィックスで使用されているユーザー定義プロパティに移動できます。
メニュー アイテムの [その他] > [未使用のプロパティを '今後は使用しない' に設定] を使用して未使用のユーザー定義プロパティの [今後は使用しない] 設定をオンにしてから、メニュー アイテムの [今後は使用されないプロパティを除去] を使用してこれらのプロパティを除去します。
関連項目